マイクロ法人での銀行口座開設

法人口座の必要性

マイクロ法人を設立するだけでは法人口座は必要ありません。
設立時には資本金の銀行口座への入金が必要となりますが、この銀行口座はマイクロ法人の口座に入金するわけではなく、発起人となる自分の個人口座への振込で問題ありません。
そもそも設立の際にはまだ法人はできておらず法人格もない状態ですから、法人の口座開設はまだできません。

不動産投資をするなら家賃の入金先口座が絶対に必要ですし、決済の際や登記を依頼する司法書士の先生への振込も法人口座からしたいです。
マイクロ法人として役員報酬を社長に支払うのであれば社会保険料の支払いも必要になります。

GMOあおぞらネット銀行での口座開設

マイクロ法人の銀行口座を初めて開設したのはGMOあおぞらネット銀行でした。

こだわりや事前知識はなく、振込手数料が安く、ネットバンキングが使える銀行であればどこでもよかったのですが、ちょうど設立の際にGMOあおぞらネット銀行では、新設法人は設立してから1年間振込手数料が付き20件まで無料というキャンペーンを行っていたので、それを利用することとしました。

しかし、口座の開設には少し難航しました。1か月以上がかかることとなりました。

口座開設にあたっては、法人の営業実態がわかる資料を示してほしいという銀行側のリクエストがなかなかクリアできなかったのです。

法人設立と並行して不動産購入を検討していたため、設立したばかりとはいえ、既に法人で購入したい不動産も概ね決まっていたのですが、卵が先か鶏が先か…銀行口座が開設できないと不動産も買えません。そうすると法人の営業実態を示せません。

マイソクを個人宛ではなく法人宛にして送ってもらい、それを提出しましたがそれだけでは営業実態が確認できないということで、審査には通りませんでした。売買契約書ならOKということでしたが、買う際の着手金を銀行口座から入金したいのに、困りました。

会社のホームページも簡単なものでしたが作りつつあったのでそれもある程度仕上げて提出してもだめでした。

このままじゃ不動産買えないじゃないか…と困っていたとき、ふと思いついて、司法書士の先生からの登記の見積もりを会社名義で提出してもらい、それを提出すると、営業実態が確認できたということでようやく口座開設に進めました。今もその方法で必ず営業実態の点がクリアできるとは限りませんが、参考まで。

信用金庫での口座開設

GMOあおぞらネット銀行は大変便利でしたが大きなデメリットがありました。それは社会保険料の支払いです。
設立した2023年当時、GMOあおぞらネット銀行では、Pay-easyでの支払いはできましたが、月々の社会保険料の自動振替はできなかったのです。なおこの点は、2024年の4月から、GMOあおぞらネット銀行でも、国税や社会保険料、国民年金保険料の支払いに口座自動振替が利用できるようになったそうで、GMOあおぞらネット銀行のデメリットはほぼ解消されました。

そのため、設立からしばらくして、法人の所在地近くの信用金庫にて口座を開設しました。

信用金庫では、GMOあおぞらネット銀行では口座開設したが、社会保険料の支払いのために口座を開設したいと伝えると話がスムーズでした。
信用金庫では、法人の営業所の現地確認があったのにはびっくりしました。営業実態確認のためには書類審査だけではなく営業所の実態も確認しているということでした。個人事業でのオフィスと併用していたこともあり、ここは問題なくクリアできました。