現金は強い
なんといっても現金は強いです。現金であれば指値が通りやすいです。
実際に1戸目のワンルームは、仲介物件だったことも理由かと思いますが、現金購入を条件として100万円近い指値が通りました。
また、3戸目のワンルームでも、現金購入で決済が今月中なら●●万まで大丈夫、という話がありました(資金的に無理だったのでローンを組んだ物件です。ローンじゃだめということで値下げ交渉はで受けてもらえませんでした)。
抵当権設定費用
ローンで物件を購入する場合には、購入する物件に抵当権を設定するための費用が必要です。そして、抵当権設定にあたっては、現金で購入する場合はかからない次のような費用がかかります。
- 融資手数料や事務手数料といった銀行に支払う費用
- 抵当権設定についての司法書士費用
- 抵当権設定の登録免許税
また、完済した時の抵当権抹消をする際には、抹消のために登録免許税と司法書士費用(抹消登記は自分でやることもできそうですが)もかかります。
3件目を滋賀銀行のジャストサポート(セゾンファンデックス)での融資を利用して購入したときにかかった抵当権設定のための費用は、滋賀銀行の融資手数料が132,000円(税込)、司法書士費用・登録免許税の合計が約10万でした。
抵当権設定費用だけで合計20万以上、現金購入の場合に受けられていた値引きを考えると50万以上の差となります。
他人資本の利用は?
他人資本を利用できるからこそ不動産投資はいいのに、現金での購入なんてとんでもないという考えもあります。たしかに少ない自己資金でレバレッジを効かせることができるというのは不動産投資の大きなメリットです。
しかし、一棟ものとは異なり、管理費や修繕積立金に自由がきかないワンルームマンションの購入では利回りとローンの利率の差(イールドギャップ)はさほど取れません。
どの地方で投資を行うか、築年数がどうかなどにもよって多少は変わりますが、管理費や修繕積立金だけではなく、修繕費や空室率、AD、固定資産税等まで考慮すると実質利回りはそこまで高くならず、イールドギャップが5%を超えるなんて、都心や準都心の新耐震ではまずありえない市況と思います。
ワンルームマンション投資については、頭金をあまり入れずにフルローンを組んでやったからといってイールドギャップによるメリットは享受できるわけでもなく、むしろ収支が悪化するだけで、現金購入、ローンを組んだ場合は繰上返済、というのが地道ではありますが良い方法と感じています。
現金購入の教祖
ワンルームの現金購入には教祖のような方がいます。芦沢晃さんの少額現金で始める!「中古1Rマンション」のシリーズで、10冊近く出ています。
芦沢さんの本も3冊ほど読みましたが、この本のいいところは、これまで購入した物件を包み隠さずリスト化してくれており、これだけでも読む価値があるものです。